概要
ソラは地球から遠く離れた惑星で、科学と魔法が共存する近未来的な世界。生態系は地球に似ているが、人間の代わりに二足歩行の獣人たちが暮らしている。地球に近いようで違うこの世界の一部を覗いてみよう。
ソラは地球から遠く離れた惑星で、科学と魔法が共存する近未来的な世界。生態系は地球に似ているが、人間の代わりに二足歩行の獣人たちが暮らしている。地球に近いようで違うこの世界の一部を覗いてみよう。
ソラでは「人間」という単語は様々な動物から進化した獣人たちのことを指している。元の動物の習性はほとんど残らずどの種族も地球人のような生活をしていて、体格、体の構造や習慣もほぼ同じ。しかし外見の違いが目立ち、種族ごとの傾向も多少違うため、種族のことは一応意識していて、「ネコ族」のように元の動物を種族名として呼び合う。なお進化した動物は一部の哺乳類と爬虫類のみ。
※以降はソラの住人のことを「ソラ星人」と呼ぶ。
ソラ星人はコウモリ族以外全員四本指になっている。手足は肉球も蹄もない。イルカ族など水棲系の種族は手足が陸上系より太くて、足に指はない。体内の構造はどの種族も大体同じく、全員雑食性。体の色は基本一色だけで、模様があってもほとんど体色に近い色。
ほとんどのソラ星人の手は地球人の手に似たような形をしている中で、「コウモリ族」だけは本来のコウモリみたい、翼のままになっている。練習をすれば魔法に頼らなくても空を飛べる特別な種族。その代わりに身体構造のせいで他の種族の服装が適用できないなどの悩みも。
ソラ星人の成長速度は地球人とほぼ同じ。ただし成人の標準は地球より低く、大体は15歳前後で成人扱い。体が地球人より丈夫なうえ、医療技術も地球より進んでいるためケガや病気で悩むことは少ない。
ソラ星人は衣服を着る文化こそあるが、あくまでオシャレ程度としか認識せず、裸に対して特に恥ずかしい感情はない。トップスだけ着ることは多く、ボトムスも珍しくない。靴はあまり履かない。コウモリ族は体型が他の種族と大きく違うため、コウモリ族の服装はほぼ専用のものになっている。
炎を呼び出したり、何かに変身したり、不思議な現象を扱うのはファンタジー世界の魔法に似ているが、ソラの世界では日常生活に魔法の影響が深く、魔法使いは専門家、職人やスポーツ選手みたいな存在で、魔法が「不思議」というイメージはあまりない。なお魔法のうちにはいろんな分野があって、魔法使いになれてもごく一部の魔法しか扱えないのは普通。
魔法の使い方は国際機関に管理され、場合によっては魔法の使用が許可を取る必要もある。新しく開発した魔法で特許を取って、それを商業利用するのがソラの世界ではよくあること。
ソラ星人の体内に存在する、魔法を使うために必要なエネルギー。魔法を発動する瞬間だけではなく、一部の魔法は効果が発動する間にも魔力を消耗し続ける。休めば魔力は勝手に回復するが、魔力回復薬を使うともっと上手く回復できる。ただし回復薬を連続で使うと回復の効率が落ちる。
姿や種族が変わる変身魔法。形や体の構成が変わる変化魔法。共通点は変わっている間は当人の魔力が徐々に減る。傾向としては大きく、もしくは強くなる魔法は魔力の消耗が激しく(ドラゴン化、巨大化など)、弱くなる魔法は魔力が減りにくい(小動物に変身など)。
変身・変化魔法は効果が同じでも「短期間タイプ」と「持続タイプ」によって扱い方が違う。前者は時間経つと効果が解除するが発動に手間があまりかからない。後者は解除しない限り効果が続くが発動のための過程が複雑で、頻繁に発動と解除を繰り返すのには向かない。
欲しい効果の変身・変化魔法が使えなくても、扱える魔法使いに頼んで変えてもらったり、対応の魔法薬を飲めば変身や変化できる。魔法薬は該当の魔法を扱える魔法使いしか作らないので大量生産はできないが、いつでもどこでも変身・変化できるのがメリット。メインと追加効果の魔法薬や、効果が衝突しない魔法薬は混ぜて一緒に飲んでもちゃんと発動する。
生物をゴム風船に変える魔法。そのシンプルな説明に反して習得の難しさはかなり高い部類で、実用性に釣り合わないと長らく思われて扱える者は少なく、一般人ところか魔法使いの間ですら知名度が低かった。しかし有名マジシャンのモラドが風船化魔法を披露した以来広く知られるようになって、学ぶ魔法使いも少しずつ増えてきた。
標準的な風船化魔法の効果は本来の体型をある程度保ったまま、中身が空気のゴム風船になる。着ている服装は一緒に変化しない。基本的に体色と模様は完全再現されるが、舌は体と近い色になる。尻尾の端っこには風船の吹き口が付いて、風船化した直後は結んだ状態になる。変化した者は普段通りに思考、会話ができる。喋るときなど口を開けるだけで中身が勝手に漏れることはない。風船化する間は食べ物を消化できなくなるが、魔法薬と魔法回復薬には反応する。
体は本人の意思で動かせるが、本来のサイズより縮んだり、逆に膨らみすぎたりすると動きが鈍くなる。普通のゴム風船より頑丈でより伸びれるが、針に刺されたり、膨らみすぎたりすると破裂する性質は同じ。破裂しても放置して数分間経てば勝手に元通りになれるが、復活するまでは気絶して意識なくなる。